心理学系大学院へ行こう

“心理学系大学院へ行こう”では、主に大学院入試対策向けの参考書や受験のための知識を紹介しています。卒論対策にも一読ください。 さらに, 研究者になるにあたって役立ちそうな記事も掲載しています。psychology_ganbaru

ステップアップ心理学シリーズ

講談社より,心理学のシリーズもの教科書が3冊発売されます。

         
心理学レポート・論文の書き方   心理学統計入門         心理学入門


レポート本統計本は,2冊とも(1)「とりあえず書いて何か出す」→(2)「理屈を理解する」→(3)「周辺的なところまで理解を深める」という3ステップ構成になっています。学部2年生など,「右も左もわからないけれど,とりあえずやらなきゃならない」という人向けに書かれています。

そのため,最初は難しい理屈は抜きにして,まず「形式」をマスターすることから始めます。たとえば,統計本のステップ1(最初のレベル)では,たいていの教科書では最初のほうに出てくる,尺度の解説などを省いています。レポート本のステップ1では,心理学演習レポートを「とりあえずキレイに完成させる」ためのエッセンスをまとめています。

しかし,このような解説だけでは,しっかりと理屈まで理解したい人は不完全燃焼になってしまうかもしれません。そこでステップ2では,「なぜそうしないといけないのか」という理屈まで納得できるような解説を加えています。たとえば統計本のステップ2では数式も登場します。理系の人には回りくどい説明もあるかもしれませんが,文系のみなさん向けに,数式の意味を日本語で解説します。

ステップ3では,さらに周辺的なトピックも含め,掘り下げた解説をおこないます。たとえばレポート本では,論理や仮説という言葉の意味や,論理的な文章の簡単な書き方,さらに心理学の実験統制についての解説も含めています。統計本では,正規分布,”標準”や”不偏”の意味,効果量などを説明しています。

そして,上の二冊と同時刊行はされませんでしたが,7月末9月末に心理学入門(こころを科学する10のアプローチ)が発売されます。これは多人数で執筆しているものですが,特に「第1章 心理学の歴史」については,今までとは異なる感じの読み物として,非常に面白いですよ。