心理学系大学院へ行こう

“心理学系大学院へ行こう”では、主に大学院入試対策向けの参考書や受験のための知識を紹介しています。卒論対策にも一読ください。 さらに, 研究者になるにあたって役立ちそうな記事も掲載しています。psychology_ganbaru

分散分析とサンプルサイズ

昔作った表があったので共有します。

被験者間1要因分散分析とサンプルサイズ・検定力(検出力,Statistical power)の関係をまとめた表です。意外に便利かと思います。

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被験者内1要因分散分析の検定力

効果量はfを使用しています。実際には効果量fって使いませんので,効果量の「大中小」を参考にしてください。効果量「大」でも,被験者間計画だとかなりの人数が必要なことがわかりますね!(たとえば,f=0.4で3水準だと1群21人,合計63人必要。)

 ざっくり考えると,効果量「大」が必要な(ことが多い)心理学実験の場合には,被験者間計画の場合は1群(1水準)10~20名程度必要という感じです。また,これは多重比較ではなく主効果の話であることに注意してください。多重比較で群間に有意差が出るかどうかの計算はまた異なります。

 2要因以上は面倒なので作成していませんが,交互作用を無視すれば同じになるかと思います。被験者内要因の場合は,合計値を半分くらいに考えればいいかと目安としてはいいんじゃないかと(仕組みは対応あり・なしのt検定における検定力の記事を参照してください)。

 

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