心理学系大学院へ行こう

“心理学系大学院へ行こう”では、主に大学院入試対策向けの参考書や受験のための知識を紹介しています。卒論対策にも一読ください。 さらに, 研究者になるにあたって役立ちそうな記事も掲載しています。psychology_ganbaru

学会と雑誌と論文の話

学会って雑誌って何?みたいな話をしようと思います。

学会とは、同じ分野の研究をしている人たちで作った会のこと。勉強会や研究会のちゃんとしたバージョンであるにすぎない。ちゃんとしたバージョンだから会則とか会計とかがしっかりしています。まあ、ただそれだけのことで、ナントカ学会みたいなものを作るのには制限はないはずです。だから似たような学会がいくつもできるハメになる。

学会が、その活動の記念に出しているのが雑誌。英語で言うとジャーナル。日本心理学会が出しているのは心理学研究。日本神経心理学会が出しているのは神経心理学。という具合。雑誌には、論文が載っています。論文じゃないのも載るけれど。刊行のタイミングは雑誌によって違っていますよね、当然ながら。

雑誌に載る投稿論文とは別の活動として、大会発表みたいなのもあります。どこかにみんなで集まって、こんな研究してるんですけどわーわー。みたいなことを言い合う。シンポジウムとかあったりもする。いわゆる、今週末は学会があってちょっと…みたいな時はこれ。

学会と言ったら雑誌、雑誌と言ったら論文なんですが、論文を雑誌に載せるためには査読と言って、審査みたいなものが必要です。必要ではない雑誌もあるんですが、だいたいはあります。当たり前の話ですが、しっかりとした雑誌ほど、その基準が厳しくなります。だから投稿しては突っ返されて、というのを何回も繰り返してやっと載る、みたいな感じです。論文をパブリッシュするのは大変なんですね。

論文を投稿するためにはその学会の会員にならなければいけない、つまりお金を納めなきゃいけない、みたいなルールもあって。ひどい世の中です。お金払って載せてもらうみたいで気持ちが悪い。そして読みもしない雑誌が送りつけられてくる。はっきりいって要らない。専門なんて案外狭いものなので、いくら同じような研究だからって、雑誌の中身まるごと読むなんて興味も暇ももない。

とりあえず、学校の図書館にある雑誌類はすべて機関誌だけ購読する会員みたいなのになってお金を払い続けているおかげなんですよ。論文は、書くのも読むのもお金がかかる。

しかし、なんといっても、投稿した論文の本数自分のが業績になるので、いつまでも愚痴っているわけにはいかないのです。当然内容が大事なんですが、そんな細かいとこよりも本数がわかりやすい。らしいので、学会費をせこせこ払ってでも論文は書かねばならぬのです。