心理学系大学院へ行こう

“心理学系大学院へ行こう”では、主に大学院入試対策向けの参考書や受験のための知識を紹介しています。卒論対策にも一読ください。 さらに, 研究者になるにあたって役立ちそうな記事も掲載しています。psychology_ganbaru

奨学金のはなし

こんにちは,何年ぶりかの更新です。
ちなみに私,来年から助手が決まりました。

さて,大学院行く時に問題になりますお金の話です。学生支援機構が出している奨学金は二種類あります。第一種が利子なし,第二種が利子ありです。

第一種に関しては,利子がありませんので,借りておいて方がいいでしょう。もちろん,お金あると使ってしまうようなダメ人間は別ですが,余計なアルバイトなどに時間を取られるよりは,借りたほうが絶対いいです。

この第一種奨学金は,所得による制限が設けてありますが,借りる学生本人(≠親)の所得が対象となるため,実質はみんな借りられます。

わざわざ,借りたほうが絶対いいです,とここで紹介するのには理由があります。

特に優れた業績に寄る返還免除」制度というものがあります。
http://www.jasso.go.jp/saiyou/shinmenjyo/index.html

これは,借りている課程中の授業成績や論文などの業績によって,半額/全額の返還免除が受けられる,というものです。昔は研究職や教職に付けば返還免除だったらしいですが…。世知辛くなりました。

真面目に大学院に入って研究をするつもりであれば,
�@ 第一種奨学金を借りて時間および金銭面の余裕を得る
�A 借金を踏み倒すために頑張る
という2点はプラスになることまちがいなしです。さらに,利子がないため,マイナス面のリスクは(普通は)ありません。

さてこの返還免除の推薦は,所属している大学でなされます。つまり,基準は大学ごとに異なる,ということです。絶対的な基準ではなく相対的な基準に基づくので,(一部不公平だとは思いますが)望みはあるのではないでしょうか。

業績の対象も,学校ごとに異なるようです。これは大学の奨学科で各自調べてください。まずは小さい学会への論文投稿や,発表でちょっとした賞をもらうことを目標に頑張ってみましょう。担当教授には,奨学金のためであることをしっかり伝えることが大事です。

僕は博士の2年目からの2年間しか借りなかったので(色々知らなかった),かなり勿体なかったなと思ってます。

ちなみに,研究科全体からの推薦になるため,うちの大学では心理学以外の人とも争う必要があります。これが不公平なハナシで,他の分野の人たちは論文査読がなかったりします。心理学の場合は殆ど査読がありますので,論文一本出るまでの時間も,その厳しさの質も違います。まだ同じ基準での勝負なら良いのですが,この辺りは参りました。

うちの大学での返還免除申し込み書類の提出は,貸与が終わる年度の2月1日。(もうすぐなのです)僕は,全額免除目指して死ぬほど頑張って結果出しましたので,おそらく…。論文は学外のもの4本,紀要が2本です。うち英語2本。紀要の一本はズルで,修論の概要が運良く載っただけです。ちなみに,修士のうちは一本も出していません。

学外の論文がアクセプトされたのは,博士2年の11月が初めてで,博士3年になってから3本です。うち一本は,つい何日か前。間に合ってよかった。また,紀要(査読あり)は確実に期限内に出るので,本当は学外に出したかった論文を,紀要に回しました。お金のためです。

研究者になるって,ほんとに大変ですね。

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2013.4.11 追記
一応,奨学金免除取れました。(3月の終わりか4月の初めに発表されてました)
ただし,半額免除か,全額免除かわかるのは,7月だそうです。
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追記2
半額免除でした。運が悪かったみたいです。