心理学系大学院へ行こう

“心理学系大学院へ行こう”では、主に大学院入試対策向けの参考書や受験のための知識を紹介しています。卒論対策にも一読ください。 さらに, 研究者になるにあたって役立ちそうな記事も掲載しています。psychology_ganbaru

超簡単・心理統計の基礎

数学大嫌いの文学少年のために,細かいところを飛ばして,心理学統計の基礎を(概念だけ)まとめました。これらの説明の対象は,「むずかしいことわかんなくていいから,とりあえず使いたい,でも,そもそも意味わかんない」ってヒトです。

初稿:2009年02月18日
改訂:2017年06月03日


改訂したので,読みやすく(そして正しく)なっていますが,やはり文字ばかりで読みにくいですね。でも,グラフを作る元気はありません。

検定における計算方法などは載せていません。t値だとかF値なんかも説明していません。全てはRやSPSSがやってくれます。そんなんわからなくても正しく使うことはできるのです。そりゃ分かるにこしたことはないのですが,「計算式までわかんなきゃ正しく使えない」とか,「もっと新しくていい方法があるので昔のはダメ」とかいうのは,結局は,オタクが「自分すげー」っていうのを自慢したいなんです。

オタクは素晴らしいですが,統計学オタクは心理学には不要です。心理学の分野では,心理学オタクが統計手法を正しく使うだけでいいんです。統計学は素晴らしい学問ですが,実験結果の一般化可能性を検討する文脈においては,統計学がいくら発達しても,ヒトの行動のメカニズムはわからんのです。心理学は,ヒトの行動のメカニズムを知ることが目的であって,統計的に予測することではありません。そこを勘違いしてはいけません。

強調しておきたいのは,統計学は心理学的な事象(あるいは実験結果)の信頼性・一般化可能性を担保するためのツールであるってことです。統計の手法とか原理とかは,それらが間違っているものでない限りはどのようなものであってもいいのです。

もっと知りたい,計算式までも理解したいって方は,本買って勉強してください。
統計の勉強の仕方について